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あなたの商品で「特許」は取れるか?

こんにちは!
BUPPANコンサルタント黒田です。
やっとの思いで新商品を製作し、
日本でようやく売れ始めたと思ったら
ほぼ同じ形の商品が激安で並び始めた・・・
検索キーワードのある商品を販売している人なら、
似た経験をした人も多いかもしれません。
特許についてよく理解すれば、
新商品を競合に真似されずに
長期間商品を販売するヒントになるかもしれません。
ということで、今日は
「あなたの商品で「特許」は取れるか?」
というテーマでお話ししたいと思います。
ちなみに僕は弁理士ではありませんが、
昔某電機メーカーの研究所で開発をやっていた頃、
20件以上自分で明細書(出願するための書類)を
書いて特許を出願したことがあります。
特許については時間をかけて勉強したので
普通の人よりは特許について知っています。
まず日本では、大きく分けて4つの知的財産権が存在します。
著作権:これは音楽、映画、本、絵画などの創作物を保護します。
この権利があると、他の人が許可なくそれらの作品をコピーしたり、
公開したりすることを防ぐことができます。
商標権:これは会社のロゴやブランド名を保護します。
これにより、他の企業が同じまたは似たようなマークを使用して
混乱を招くことを防ぐことができます。
意匠権:これは製品の形状、模様、色など外観を保護します。
これにより、他の企業があなたの製品の見た目を
まねることを防ぐことができます。
特許:これは新しい発明を保護します。
特許を取得すると、あなたが発明したものを他の人が使用したり、
売ったり、製造したりすることを一定期間(通常は20年間)防ぐことができます。
特許というのは知的財産権の中では、
商品の形状や特徴を守るのに一番強い権利です。
うまく取れたら、同じ特徴や形状の模倣品を防ぐことができます。
じゃあ何でもかんでも特許が取れるかというとそうではありません。
特許を取得するには、その商品が新しくて、
誰も考えたことがないものであり、
それが役立つものである必要があります。
これらは特許を取得するための基本的な条件で、
それぞれ新規性、進歩性、産業上の利用可能性と呼ばれます。
新規性:あなたの発明が全く新しい、
つまり誰もがそれを知っていたり、
公に利用できる形で存在していないことを意味します。
完全に未発表のものでなくてはありません。
進歩性:あなたの発明が既存のものと比べて明らかに進歩していること、
つまりそれが単に既存のものの単純な組み合わせではなく、
専門家にとって予想外の結果をもたらすものであることを意味します。
新しいというだけで、機能的にはあまり従来技術と変わらないよね
というものでは特許出願することはできません。
産業上の利用可能性:あなたの発明が具体的に使用でき、または製造できることを意味します。
僕らのような業態では、
普通売れるものを出願したくなると思うのであまり気にしなくて良いです。
大学の研究室などで開発した技術を特許化しようとするときに
問題になる場合があります。
自社の商品に特許性があるかどうかを弁理士に相談したときに、
特許性があるかないか弁理士によって意見が分かれる場合があります。
これは当然で、ある仕様の固まったモノがあったとしても、
そのモノのどういう側面を切り取って権利化するかによって
権利範囲と権利化可能性が変わるので、
意見が分かれるのは当たり前なのです。
これは明細書の中の請求項という部分で
過不足なく書くことでやっと定義されます。
例えば、
「液晶ディスプレイに映像を表示することを特徴とするテレビ」
では権利化できなくても
「〇〇と〇〇と〇〇という部品を有し、
〇〇という方法で液晶ディスプレイに
映像を表示することを特徴とするテレビ」
なら権利化できる、みたいな感じです。
前者はものすごく大きな範囲を特許化できますが、
反面従来品に比べて新規性がないと判断される可能性が高いです。
なので、「ここに溝を入れました」のような
シンプルな特許は特許化される可能性が低い反面、
通ってしまうと恐ろしく強い権利になってしまいます。
大手に潰される可能性もありますが、、
後者は権利範囲が小さいですが、
前者に比べると新規性があると判断される可能性が高まります。
なので、特許化されるけど権利範囲が小さくて使い物にならない、
ということにならないように考える必要があります。
特許化されるかどうかというのは、
従来品の権利範囲を調べて自社商品の権利範囲をどう決めるかという
従来品との陣取りゲームみたいなものです。
先行技術の調査がとても重要になります。
特許取得についての費用は、
僕は個人で特許を出願したことがないので正確には分かりませんが、
特許調査で数十万円、庁費用で数万円、弁理士費用数十万円で、
特許の内容にもよりますが数十万円から100万円というところでしょう。
ちなみに、OEM商品で特許を出願できるかどうか
気になる人もいるかもしれませんが、基本的には難しいです。
理由は特許の要件のうち新規性と進歩性がないことが多いからです。
ODMの場合は特許性はある可能性はありますが、
どちらにせよ新規性と進歩性があるかどうかを検討する必要があります。
あと、特許出願までは商品販売開始はもちろん、
展示会やプレスリリースなどどこにも情報を出してはいけません。
日本で成功したあと、同じ特許を海外にも出願したいという場合、
PCT出願という国際出願の方法があります。
この方法を使うと、日本での特許を基礎出願として、
日本での出願日を基準にして各国で審査を受けることができます。
簡単そうですが、英訳した書類が必要なので、
日本の国際特許事務所費用、現地代理人費用がさらに必要になります。
ということで、今回は自分の商品を特許で守ることついて概要を解説しました。
いつか特許を出願することを検討する場合、参考にしてみてください。