Strategy
なぜ、バングラデシュに行くことになったのか?

先週、バングラデシュに出張でいきました。
取引先の工場としてバングラデシュは既にあるのですが、
現地に行くのは初!
今回は中々行く機会の少ないバングラデシュについてレポートします。
そもそも、なぜバングラデシュに行くことになったのか。
きっかけは新規開拓工場の代表者からお誘いがあったこと、
目的は弊社の今の問題の1つを解決する交渉をすることでした。
今年のはじめ、弊社の元に1本の電話がかかってきました。
「バングラデシュで仕事をしている○○と申します。
一度ぜひ村瀬さんとお話がしたいのですが
東京に来る機会はありますか?」
このような営業の電話やメールは
中国からはしばしばありましたが
バングラデシュからは初めてでした。
その日はちょうどM&Aの調印日のため
偶然にも直近で東京に行く機会がありました。
面白そうだったので半信半疑で東京に行くついでに立ち寄りました。
会社のショールームに招待され、
日本語の大変流暢なバングラデシュ人の社長と2人で
財布やバッグの革製品について2時間程度語りました。
業界について知識が豊富で日本のことをたくさん研究されている。
純粋にこの人と組んだら面白そうだなと思って少しずつ、
サンプル作りから発注まで進めていきました。
そして今回、バングラデシュの工場を一度見に来ませんか?
ということでその人が滞在している期間中にお邪魔することになりました。
事前にバングラデシュのことを調べると、
数年に1度テロがあり日本人も巻き込まれるという治安の不安、
ペットボトルの水を飲んでもお腹を壊すなど
ネガティブな情報ばかりでかなりビビってました。
でも、せっかくの機会なので弊社のファンドと一緒に飛び立ちました。
タイから乗り継ぎ、移動に丸一日かけて現地に到着。
すでに夜の10時半でしたが空港はごった返して人がいっぱい。
決して綺麗とは言えない空港ですが活気を感じました。
宿泊するホテルまでGoogleマップだと20分程だったのですが
渋滞で約1時間半かけてホテルまで到着しました。
走っている車は日本のトヨタが90%の中古車とのこと。
道の整備は都心以外はでこぼこしていて
信号はありません、
クラクションが信号の代わりになって左折、
右折、Uターンなどクラクションを鳴らしながらごった返していました。
翌日、工場を訪問しました。
そこは350名ほどが働く縫製工場で、
工員の労働状況について質問しました。
新人の工員は月給およそ1万1千円ほど、
リーダーで3万くらい、
それ以降は役職につくと徐々に上がっていくようです。
みんな真面目で自分の仕事を全うして黙々と仕事をこなしていました。
日本と同じく8時間が基本労働ですが、
残業をするのがふつうで10時間労働を週6で働いているようです。
正直最初は過酷な労働環境だなって思いました。
ただ、個々の工員さんに質問すると
(新人、ベテラン含め)みんな今の仕事が楽しいようで
それぞれにやりがいを感じていました。。
しかも、もっと働けるなら働きたいようです。
単純作業が大半の工員さんが
なんでこんなに真面目にやりがいを感じて仕事ができるんだろう?
と、そんな疑問も抱えたまま、
その社長の取引先だという別の革タンナーの工場に途中で寄ったんですが、
その瞬間考えが変わりました。
車を降りた瞬間、ものすごい異臭が鼻を襲いました。
ゴミが大量に置いてあり、コバエが飛び交っていました。
その異臭は工場内にも続き、
工場内は濡れていたりドロドロしていたり。
工員さんの中には靴を履いていない人もいるし、
きっと気持ち悪いだろうな。
匂いもあり私たち日本人であれば1日も耐えられない労働環境でした。
縫製工場に戻るとかなりよく感じました。
たしかに労働時間は長く、
クーラーなどないですが、
とても小綺麗に整理整頓されています。
しっかり衛生管理をしていて、
マスクは全員着用でトイレも綺麗、
食事も会社から支給されるし、
教育環境も整っていました。
日本ではあたり前な環境があたりまえじゃない環境。
日本で働くことが如何に恵まれているか痛感しました。
工員の大半は車はもちろん、スマホなども持っていません。
車やスマホは事業などをやっている富裕層を中心として所有しているようです。
新人の工員さんは小学校の教育も
受けれていない人も多く今の収入を稼ぐことに必死です。
競合の工場が繁忙期に目の前のことに必死な新人を誘惑するようです。
例えば「うちで働いたら1万2千円渡すよ」
と誘いそれに乗った工員は転職しますが、
繁忙期が終わると3ヶ月で首を切られ路頭に迷うようです。、
ですので、そのような転職を止める上での教育も必要のとのことでした。
今回の出張の一番の目的は弊社専用の縫製ラインを作ること。
現状の既存のバングラデシュからの取引もうまくはいっています。
品質もある程度担保されていますが一つの課題を上げるとしたら納期でした。
納期コントロールはすごく難しいようで、
現状平均して発注後4〜5ヶ月はかかっています。
MOQ(最小ロット)が中国より多いので、
そこからの販売となると取引量を増やせば増やすほど資金がいります。
今回、専用の縫製ラインを持つことができれば
発注してから1ヶ月で完成して2ヶ月以内には届くので商品が循環し、
資金繰りがよくなります。
また、専用のラインですとMOQの縛りがなくなり
在庫のコントロールがでやすくなります。
そんな、交渉をしました。少し整備に時間はかかりますが
お互いとって嬉しい交渉となりました。
お話をしていると現地での社長として
多くのブランドが謳うような貧しい人を助けるみたいな
バングラデシュに対してのネガティブな訴求は嫌いました。
実際に働いている工員は、とてもまじめに仕事に取り組み、
製品をよくしようとする必死な姿勢を感じました。
そして、日本から頻繁に届けられる技術を熱心に覚えようとしています。
ですので、弊社もポジティブな方向への訴求と
それを発信できるブランドとして成長できればと思いました。
バングラデシュに行って思ったのは
たしかに治安は決してよいところではなかったです。
しかし強いエネルギーや活気を感じました。
人口は1億7千万人で日本よりすでに多く、
これからも成長し続ける国の1つになっていくと思います。
特にアパレル産業の発展は著しくなっているようで、
地理的にもヨーロッパやアジアの間で
良いところに位置しているので発達する可能性を感じました。
今、中国や東南アジアなど日本より仕入れ原価の安いところと
取引をしている方が多いと思います。
中国など取引先の工場には何回も行っていますが、
今回も現地の工場に行くことで生産に携わる人の顔がみえ、
もっと自社の製品を広めたいという気持ちになりました。
ですので、なかなかコロナになってからというもの
現地までいくのは難しいこともあると思いますが、
機会があれば一度販売者として現地まで行ってみることをお勧めします。
よい出張でした!