Strategy
電気製品はどうして壊れるか?

こんにちは!
BUPPAN!!コンサルタント黒田です。
突然ですがみなさん、
電気製品はどうして壊れるか知ってますか?
知ってる人もいるかも知れませんが、
実は電気製品が電気的な原因で壊れるパターンは3つしかありません。
僕は元々電機メーカーのエンジニアとして
電気製品の設計をやっていたので、
プロとしてどういう設計をやっていたか、
そのときの経験も含めてシェアします。
今日の話が電気が通る商品を販売したり、
不良の原因を特定するのに役に立つとうれしいです。
電気製品が壊れる3つの原因とはズバリ下の3つです
・熱
・放電
・電磁ノイズ
一つずつ解説します。
ちなみに電気的要因以外の故障要因には下のようなものがあります。
・機械的要因(本体を薄くしすぎて折れた)
・ソフトウェア的要因(ソフトにバグがあって動かない)
今日は電気的要因についてのみ解説します。
熱
電気機器がなぜ熱くなってしまうかというと、
一番大きな要因は銅線や回路に電流が流れて、
その一部が熱に変わることにあります。
昔よくあったバネみたいな金属がアツアツになる
電気コンロって分かりますかね?
あれはまさに金属部分に電流を流して発熱させています。
https://images.app.goo.gl/GvNcT3GiVwpBZ6Fw5
最初は少し銅線があったまる程度なんですが、
長時間使用したり短時間大電流を流すと、
銅線と機器全体の温度が上がってきます。
銅線の温度が一定以上になると、
銅線の被覆が溶けたり回路が焼けるなどして、
設計通りの電流が流れなくなったり、
全く電流が流れなくなったり、
銅線の周りの部品が溶けたり火が付いたりします。
こうなるともう完全に故障です。
多少被覆が焦げたにおいがするかもしれませんが、
外側からは何が起きているかよく分かりません。
このときケースが焼けたり発火したりすると、
火事など重大事故に発展する可能性があります。
なるべく発熱を抑えるためには、
機器に流す電流値を下げるか抵抗値を下げる必要があります。
じゃあそうすればええやんと思われるかもしれませんが、
抵抗値を下げるというのはより太い銅線を使うということです。
これはその装置全体の大きさが大きくなってしまうということであり、
また高価な銅をたくさん使うためにコストも高くなってしまうのです。
電気機器の小型化が難しいのは、
主にこの熱の問題をクリアできないことが原因です。
電機設計者はみんな、発熱の問題をクリアしつつ
なるべく小型にできるようにギリギリのラインを攻めています。
放電
機器に供給する電力は、ざっくり言うと電圧と電流の掛け算で決まります。
なので、電流を小さくして発熱を小さくする方法として、
電圧を上げるという方法があります。
同じ10ワットを供給するにしても、
下のように電流値が小さいほうが発熱が小さいのです。
10アンペアX1ボルト=10ワット
1アンペアX10ボルト=10ワット
じゃあいくらでも電圧高くしたらええやん、
となりそうですがそうでもありません。
ここで問題になってくるのが「放電」です。
ある程度以上に電圧が高くなると、
空気や機器の表面を伝って隣の銅線や金属部分に大きな電流が流れます。
簡単に放電を体験したい場合、
冬の乾燥した日に金属部分を触ると自分の指から
静電気がバチッとくることがありますよね。
あれみたいなものです。
放電が起こって大電流が流れると、
その熱で回路や銅線、周りの部品が破壊されます。
これも程度によりますが故障の原因になります。
電磁ノイズ
最後に電磁ノイズによる機器への影響について解説します。
ここでの電磁ノイズというのは、
電磁波によって機器の正しい動作ができなくなることを指します。
電磁波というのはその機器自身や
その機器以外の別の機器から発生した
電磁波どちらの場合もあります。
電磁ノイズを体験したい場合、
Bluetoothイヤフォンを使いながら
加熱中の電子レンジの近くまで行ってみてください。
おそらく聞こえなくなったり、
ザザーっと雑音が入ったりします。
これは電子レンジで発生した電磁波が
イヤフォンの回路のどこかに乗って耳に届いたり、
正しい信号が読めなくなることで起こります。
もしかしたら超高級イヤフォンだと
ノイズが乗らないかもしれません、、
機器にノイズが乗った場合、
機器が正しい動作をしなくなったり、
変な音がしたり、最悪の場合は
一時的に大電流が流れて壊れる場合があります。
というわけで今日は、
電気製品が壊れる3つの原因について解説しました。
いざ書いてみると
とてもマニアックな内容になってしまって後悔していますが、
おそらくこれまでBUPPANコミュニティで
一度も出たことがないネタなのでまあいいかな、、
製品設計や、不具合の原因追及にいつかお役立てください。