Strategy
2024.4.18大阪オフ会のまとめ【小林さん】

こんにちは、BUPPANコンサルタントの重富です。
今回も僕の中国取引の間に入って、品質管理、コストダウン、
不良率の改善などをお任せしている
小林(コバヤシ)さんからのコラムをお届けします。
BUPPAN大阪オフ会に参加していただいた皆様、
ありがとうございました。
売りまくっている方々とお話しできてとても刺激的な一日でした!
さて、今回は昨日のオフ会のまとめとして、
コストダウン、品質改善、開発の進め方や
交渉のコツなどを書いていきます。
まず前提として以下の要素が揃っていることが、
最も交渉の効果を最大化します。
理想の前提条件
まず1つ目。「大量購入×継続発注」です。
コストダウン、品質管理、開発において一番効果があるのは
「大量に購入すること」です。これを超える効果はありません。
例えば皆さんも商品を販売していますよね。
1000個一度に購入する人と1個だけ購入する人、
どちらに自社の時間を使って協力するでしょうか?
答えは明白だと思います。
また、継続発注する商品なのかどうかも重要なポイントです。
販売の世界でもLTVという考え方がありますよね。
工場側も買い手に対して
「1回の注文量とそれが年間でどのくらい注文が来るものなのか」
でコストや協力度を決めています。
また、実際に品質改善活動とコストダウン活動を進めていくには
年単位の時間がかかります。
そのためには大量購入×継続発注できる商品を
販売するということが大事になります。
そして2つ目、「製造の知識を知っていること」です。
これは中国に限らず日本もです。
工場の技術者や製造責任者達は職人気質な人が多く、
会話の中で相手がどの程度の知識があるかを測っています。
科学、事実ベースで話しをする人に対しては
リスペクトするので過剰利益を乗せたり
品質の手抜きをすることがなくなります。
最後に3つ目、「代行業者や通訳者に全てを投げず、
工場をしっかり巻き込むこと」です。
輸入代行業者は言葉通りあくまで輸入の代行手続きの会社です。
つまり輸入時の輸送や通関、工場への注文等、
オペレーター的な役割です。
代行業者自体もレスポンスが早く日本語が堪能な人材を集めています。
ですが、代行会社に製造のプロがいるわけではありません。
それを全て代行業者に丸投げすると、
「言ったのにやってくれない」「対応は良いけど問題解決しない」
といったトラブルが起きるわけです。
いやいや、そんなこと言われても
すぐにその前提をクリアするのは無理!
という方も多いと思います。
そんな方でもできる仕入れの第一歩を本日はお伝えしていこうと思います。
開発、品質改善の3つのポイント
自社の商品の不良率が多かったり、
販売商品の品質が不安だけど技術的なことはわからない…。
そんな方でもできる3つのポイントがあります。
1.競合商品のレビューを分析して、
その商品はどんな不良が発生しているのかを知る。
これはやっている方も多いと思います。
お客様からのレビューをまとめていけば
その商品自体の不良が出やすい部分や内容を把握できると思います。
2.自社の商品と競合他社の商品を分解して違いを知る。
これは私が知る限りやっている人は意外と少ないと感じます。
競合他社と一口に言っても品質が良いものと
悪いものがあると思います。
それらを分解して写真に撮り、工場に「競合他社商品を分解して
Aは良いレビューが多いけどBは悪いレビューが多い。
なぜなのかプロの目から見て教えてもらえませんか?」
と工場に聞いたら大体の工場は教えてくれます。
ここでポイントです。
上記のような手法がありますがそれを工場に伝え切れていますか?
代行業者にではなく工場に、です。
先ほどの大前提の部分でもお話ししたように、
代行業者さんはあくまで工場へメッセージを送る・受け取る人です。
本当にその情報が伝わっていて回答が工場から来ているでしょうか?
代行業者が悪いということではありません。
例えばあなた、代行業者、工場3社のミーティングをしたり
提案していますか?こうすることで
工場の実際の生の声を聞くことができます。
3.現場主義を意識する。
ものづくりの世界では現場が全てです。
ただ指示をすれば工場が動くわけではありません。
商品のトラブルを回避したいなら現場に行くことです。
代行業社での検品や工場での量産、
それに立ち合ったり一緒に作業することで自分
自身が事前に問題を発見することもありますし、
工場や代行業者も協力度が増したりと、
現場主義で悪いことはありません。
コストダウン交渉の3つのポイント
交渉のテクニックについては、
最大の効果を発揮するのは大前提で話した通り
大量発注×継続発注となります。ですが他にも方法はあります。
さて、先ほどお話ししたように1個だけ買う人と1000個買う人、
あなたが同条件の単価等で販売するとしたら
どのようなケースが考えられるでしょうか?
もし私ならこういう人にはサービスしてまあいっか、
と優遇条件を出してしまいます。
まだ販売実績もその工場に対しての購入実績もない場合でも、
「今、この人にベットしておけばめちゃくちゃ伸びそう」
と思われる人には
優遇条件が出る場合があります。
その要素ですがここでも3つのポイントがあります。
1.人柄:中国の人も明るく頭の回転が早く気遣いできる人が好きです。
2.今後の展望:今の実績がなくてもビジネス上の夢を明確に語れる人には
協力したくなります。
3.経歴:商品販売の経験が浅くても
学歴や今までやってきた仕事や趣味の経歴で
今後の期待を図る営業マンや社長もいます。
これも先ほどと同じくそれが「工場に伝わっているか」が重要です。
かつやはり工場の人はリアルを求めます。
Zoom等のミーティングも良いですが、
行けるなら工場へ行って担当者や社長と
通訳を介してリアルな会話をしてみてください。
その上で交渉するとうまく行くことのほうが多くなるはずです。
開発の3つのポイント
商品の開発から量産まで、
できる限りリスクを減らすために以下の流れが有効です。
中国の工場はサンプル作成→量産に一気に進めるスタイルが一般的ですが、
これでは何か問題が発生した際にトラブルになる可能性が高くなります。
なので私は以下の流れを推奨します。
↓ 企画、開発
↓ 契約書の締結:図面や書類をもとに仕様を確定させ、
不良条件や補填条件も盛り込み契約書を締結する。
↓ サンプル:この段階では量産品と異なるモックのサンプル生産の場合もあるため
工場に量産品と何がどんな理由で異なるのかしっかり確認。
↓ 試作:量産品と全く同じ仕様のものを作成。
↓ 量産試作:本量産前に数十台再度生産。
この際工場に行き確認したほうが良い。
↓ 量産:1台目から生産に立ち合い。
完成品を見たり操作して問題があればすぐに生産ラインをストップさせる。
これらのポイントを意識しながら進めることで、
リスクを避けながらコストダウンや品質改善を行うことができます。
大阪オフ会での小林所感
今回、様々な方とお話しさせていただいて私が思ったこと。
それは、「もっと思ったことを相手に伝えればいいのに」
ということでした。
日本人の良いところでもありますが、
相手に失礼かな?こんな要求してもいいのかな?
と頭で考えすぎずに疑問や不安を代行や工場に聞いてみたほうが良いです。
今日お話ししたポイントを押さえた上で
色々な話しを中国側とすることで、
見え方が全く変わってくると思います。
今回は以上です。