Strategy

商品差別化のポイント

こんにちは、BUPPANコンサルタントの重富です。 今回は「商品差別化のポイント」をストーリー形式でお届けします。

火曜・14:30 自社スタジオのサンプル棚

棚には昔ながらのベル式から液晶ライト付きまで、さまざまな目覚まし時計が並んでいる。 会社の主力商品はあくまで"目覚まし時計"──しかしスマホのアラームが浸透し、売上は横ばい。 宮内: スマホで足りると思われる時代に、次の旗艦モデルをどう立てるかが勝負だ。 まずは"どんな状況で目覚ましを使うか"を洗い出そう。

水曜・09:00 ホワイトボード前のブレインストーミング

若手マーケターの吉村がホワイトボードに「使用状況」「欲求」「競合状況(スマホ+汎用目覚まし)」の3列を描く。 カスタマーサポート担当の三宅が、レビューとアンケート8,100件をもとに付箋を貼っていった。

使用状況:早朝出勤

欲求: ピンポイントで家族を起こさず自分だけ目覚めたい 競合: スマホ振動は弱く、音は家族も起こす → "未充足"

使用状況:重度の寝坊癖で寝ぼけたままアラームを止めている

欲求: 寝坊したくない 競合: スマホはワンタップ停止、従来目覚ましは手の届く場所に置けば終了 → "未充足"

 

2つの未充足欲求が明らかになったが、アイデアはそう簡単に決まらなかった。

試行錯誤➀ マット型アラーム

寝返りで体重が乗ったときに止まる"起床マット"案が出たものの、音が床から漏れて家族に響くことがわかり、即座にボツ。

試行錯誤➁ 枕内蔵バイブレーション

枕に強振動モーターを仕込む案では、洗濯や買い替え時のコストがネックに。 さらに振動が頭蓋骨へダイレクトに伝わり過ぎて「酔いそう」という声が出て却下。 吉村はホワイトボードをにらみつつ、付箋を貼っては剥がす作業を繰り返し、頭を抱えた。 午後3時、三宅が「足首に巻くフィットネスバンドを応用できないか」とつぶやいた瞬間、吉村の目が光る。

試行錯誤➂ 足首バンド化

〇 振動が本人の身体だけに届く 〇 布団で埋もれても体に密着している 〇 起き上がり、歩かないと外せない設計にすれば寝坊癖対策になる 現場にあったシリコンバンドへ小型モーターを仮止めし、その場で簡易試作。 三宅が装着してテストすると、布団の中でも足首から全身に振動が伝わる一方、室内は静かなまま。 吉村: これなら2つの未充足欲求を同時に潰せます! 宮内: 足首バンドタイプの振動目覚まし──スマホが相手でも十分に差別化できる。

木曜・18:20 プロトタイプ工房

試作担当の李が新モデルを披露した。 〇 足首に巻く柔らかいシリコンバンド内蔵の強振動モーターで"本人だけ"起床 〇 立ち上がって10歩歩くまでアラーム停止不可のモーションロック 〇 7日間稼働のバッテリーで確実に動作 テストユーザー: バンド型だからどんな体勢でも振動がダイレクト。歩かないと外せないので寝坊癖に効きますね。 宮内: これで"未充足"欲求をまとめて解消できた。

二週間後 クラウドファンディング初日

プロジェクト公開と同時にアップロードしたデモ動画では、暗い寝室で足首バンドだけが静かに作動し、使用者がベッドを抜け出して歩数ロックを解除する様子を冒頭に配置した。 「家族を起こさず、寝坊もさせない足首バイブ」としてSNSで拡散し、公開から2時間で支援額は目標の200%を突破。 コメント欄の7割が「ピンポイント起床」を、3割が「寝坊防止ロック」を支援理由に挙げ、平均支援単価は一般的な目覚ましの2.4倍となった。

まとめ

  1. 状況を具体的に列挙する
  2. 状況ごとの欲求を言語化する
  3. 既存品が満たしているか、評価する
  4. 満たされてない欲求を解消する設計を考える
この4ステップで、差別化に悩むことがなくなります。 参考にしてみてください。 今回は、以上です。
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